ジョイシッターに関わる皆様
日頃より、大変お世話になっております。
ジョイシッター代表の野口です。
普段はあまり発信することも少ないのですが、感謝の気持ちも込めて、
8年前にジョイクリエイトを創業してから、今までのことを少し記してみたいと思います。
きっかけはNPOへの寄付活動を通して、大小様々な虐待について知り、
周囲の子育て中の人たちもたくさん苦しんで、我慢していたということを知ったところからでした。
子どもたちが笑顔で過ごせる社会を作りたい。そのために何が必要かを探しました。
子育て中の方々にインタビューをし、やり方を探しながらも、生の声にまず心が動きました。
ストレス社会、しかも子育て中となるとどんどん疲れもストレスもたまります。
親が不機嫌だと子どもは心を痛めてしまいます。その影響は思春期、そして大人になっても出てきます。
子どものためと頑張っているのに、結果、不適切な接し方をしてしまい子どもが傷ついてしまうということなるのはとても残念なことです。
そして感じたのは、どんな親でもそういう不適切な接し方をしてしまう可能性があるし、今の社会は環境としてそうさせてしまっているのではないかということ。気軽に子どもを預けてリフレッシュに行くことはできず、仕事にも制限がかかる、、、
そこで親の精神環境を良くするためのサービスを考え、計画し始めました。
リフレッシュの時間を作り、仕事などの自己実現を助けるベビーシッターを作ろう。
創業時点では、保育についても、さらには経営についても経験が足りない24歳でした。
創業パートナーも1歳年上の若い人間でしたが、社会を良くしたいという強い情熱と、他者の力になりたいという強い気持ちは、今日のジョイクリエイトのすべての行動原理の礎になっています。
そしていざ事業を始めるときには自分も大学院に入学して学びながら、「保育の専門家と一緒に事業をやる」ことで経験のなさをカバーしてスタートを切りました。創業間もなく、何もないところに加わってくれた保育士にも本当に感謝しています。
それでも、保育という子どもの命を扱う仕事をするわけですから、絶対に安全で安心のサービスでなければならないと、慎重に慎重に進めていきました。
最近、創業当時のノートを見返す機会があったのですが、そこにはこう記してあり、実際にその通りにやってきました。
「事業の成長を急いではいけない、周りの成功に焦ってもいけない。大事なのは保育の質であり、その価値が重視される時代が必ずくる。とにかく質を高め、その時を待て。」当時成長中だったシッターマッチングサイトに質の部分で危機感を持って、安全でこどもが楽しめるシッターサービスをとにかく作ろうと決めていたので、その気持ちを記したのだと思います。
まずは法人のお客様に導入してもらうことから始め、管理がしっかりできる環境の中でサービスを提供し、ブラッシュアップしていきました。
マニュアルや研修も常に見直し、アップデート。改善することでより良い保育を目指してきました。
ちなみに弊社のクライアント様は社員想いの企業様ばかりです。
手厚い子育て支援制度になるわけですし、どの企業様も感動するほど社員のことを考え抜いています。
そういう企業様とお仕事ができているのも幸せなことだと感じています。
それでも成長を急がない中で、保育士を雇用してサービス向上をさせていくには資金的な問題もありました。
そのときに、今の株主達が助けてくださいました。
リターンなんか到底期待できないような事業だったにも関わらず、「このお金で社会を良くしてくれ」という想いとともに、出資をしていただきました。お金に温かさを感じました。未だに恩返しができずにいますが、ここからしっかりと社会を良くして恩返ししたいと思っています。
その後、多くの人の力を借りて様々な仕組みを作り、安全性を担保しながら拡大できるところまできました。
案件ごとに改善を繰り返すジョイシッターにおいてはむしろ、拡大は質を上げるとも言えるかもしれません。
中でも最も重要なのが保育ラボ制度であり、その役割を担える貴重な人材に出会えたことが最大の幸運でした。また、その採用は8年間で最大の成果とも言えるかもしれません。
数年前からはイベントでの託児サービスを事業の中心にしていたこともあり、コロナ渦では会社としても大ダメージを受けました。
しかし、そんな時代だからこそ、子ども達の笑顔に貢献しなければならない。
こんな不確かな時代だからこそ、大きな夢を抱いて欲しい。と考えるようになりました。
個人宅のシッティングを強化することで、当初から掲げる子育てが楽しい社会の実現ができると判断し、
スマホで指名予約ができるジョイシッターセレクトプロジェクトを昨年スタートしました。
これは8年前にすでに描いていたビジネスモデルですが、時間と気持ちを注いで準備し、育ててきました。
ようやく、「その時」が来たのだと思っています。
この挑戦をしなければ安定して暮らしていくことはできたかもしれません。
ただ、この想いは8年間絶えず燃え続けていたものでしたし、今こそ社会の役に立つ時だと止むに止まれぬ想いでした。
ここからはより多くの価値を社会に提供するフェーズ「ジョイクリエイト2.0」と位置づけ、
より多くの方々と関わりながら次のステップを踏み込んでいきたいと思います。
テクノロジーを使って保育業界にあった無駄をなくし、
その分を保育の質向上に充てるこのプロジェクトは、ベビーシッターを安心して使えるサービスにレベルアップさせてくれると思いますし、そうなれば必ず日本の子育て環境を良くできると思っています。
親が楽しくいることで、100%の愛情が子どもに注がれるようになり、子どもの笑顔を作ることができる。
たくさんの子どもたちの笑顔を作れるように、これからも日々精進して参ります。
「親が楽しいと子どもも楽しい」
2022年4月10日
株式会社ジョイクリエイト
代表取締役CEO 野口達哉